Linuxの新資格 LinuCとLPICの違いについて考える

 
 
これまでLinuxの資格と言えば「LPIC(Linux Professional Institute)」だったのですが、
2018年3月1日から「LinuC(Linux Professional Certification)」という資格が新たに追加されたようです。
 
はなくとが「LinuC」の存在に気づくきっかけとなったのは、毎年恒例の職務経歴書の最新化をしたときです。昨年取得したLPIC304の正式名称を調べようとLPI-JAPANのページを見ていたところ、「LinuC レベル3 304」の文字。
「Linuc?、はにゃ?、ほにゃ?(「お~いはに丸」の歌のイメージ)」となってしまいました。ボケたのかと思いもう一度見直したところ、やはり「LPIC」ではなく「LinuC」と記載されていることを確認。
 
調べたところ、2018年2月5日に日本独自の資格として「LinuC」が発表されていたことがわかりました。
また、「LinuC」を作成した背景には「LPIC」が抱えている下記のような事情を踏まえた上でのことのようです。
 
LinuC(リナック)とLPICとの違いは何ですか?
LPI-Japanが開発した独自のLinux技術者認定試験「LinuC」は下記を実現する試験です。
・技術進歩、市場ニーズへのタイムリーな対応による高い認定価値の維持
・特定のベンダー、製品によらない中立の立場で、公正、厳正に技術者の技術レベルを測る試験の提供
・独自の試験運用管理により、長期に安定した認定価値の保証
・きめ細かなローカライズにより真のグローバル認定資格の実現
 
上記に加え、LinuCには下記の特長/優位性があります。
1)日本語での開発(読みやすい試験問題)
2)試験問題漏洩対策の強化
3)資格取得者及び受験者へのサービス強化
 
LPI-JAPAN:よくある質問より引用(http://www.lpi.or.jp/faq/
明確に「LPIC」と「LinuC」を比較した記載にはなっていませんが、個人的には下記3つが大きな違いかな、と感じました。後は「LPIC」、「LinuC」どちらにも共通するような気がしました。
 
①技術進歩、日本の市場ニーズに適した出題内容
②よみやすい日本語にしたい
③試験問題の漏えい防止
 
上記で一番気になる変更点は①です。日本市場のニーズとはいったい何なのか?はなくとの経験不足からイメージできませんでした。
日本と海外でLinuxの使われ方や重要なポイントが違うのでしょうか?
バングラデシュにいた時はそんなに「こんな使い方するの?」とか「こんな機能つかってるの?」とかは無かった気はしましたが。。
 
また、日本独自の資格にすることについてはメリット/デメリット双方あると考えてます。
 
・メリットは、日本の市場ニーズに合致した資格であるため日本企業に評価されやすいこと。
・デメリットは、日本独自資格であるが故に外資系企業には評価されにくいこと。
 

メリット/デメリットどちらを重要視するかは、資格を取得して「誰に評価されたいか?」という観点で考えることが重要と考えてます。

 
日本国内の企業で勤務する場合は「LinuC」の方が良さそうです。
一方で海外を含む国際的な企業で勤務することを考えているなら「LPIC」の方が良さそうです。(その昔、外資系企業では日本独自資格はあまり評価されない、と外資系企業の人事から聞いたことがあります。全ての外資系企業が同様の意見かは不明ですが。。)
 
また、LPIC認定者はLPICの「受験者マイページ(https://lpicj.org/)」からログインするだけでLinuC認定されるようです(逆は不可。LinuCを取得してもLPIC認定されない。)。
 
ラッキーと思う反面、この処置って「LinuC」をわざわざ作った意義に反するのでは?とも思います。「LinuC」が保証しようとしている「技術進歩、市場ニーズへのタイムリーな対応」は現在の「LPIC」では保証できないはずです。だから「LinuC」を作ったんじゃなかったっけ?って感じです。
 
と、ここまで疑問を書いてみましたが、はなくとはちゃっかりLinuC認定をゲットしました。この処置は2018年8月31日までのようなので、まだの方はお早めにどうぞ。
 
 
おしまい。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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